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農学部カリキュラム・ポリシー

農学研究科及び農学部における教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

農学部学士課程

  1. ディプロマポリシーに掲げた人材養成のために、「生命・食料・環境」を対象とする農学/食料・環境・農林水産業に関連した幅広い人文・社会科学分野、自然科学分野の知識と方法を習得させるとともに、豊かな教養と広い視野、国際性を身につけるための教育を行います。
  2. 4年一貫教育を実施します。1,2年次ではおもに教養と語学力を養うための全学共通科目を履修させるとともに、専門領域への導入的な科目を履修させて基礎を養います。3,4年次では、専門領域の科目を重点的に履修させます。
  3. 幅広い視野をもてるよう多様性に富む科目を用意し、履修科目選択に一定の自由度を認めて学生の自学自習を尊重します。
  4. 専門課程後半では研究室に分属し、教員や上級生・同級生との密接なコミュニケーションと相互指導により課題研究に取り組みながら専門知識を深めるとともに、問題解決能力を修得し、高い倫理性と強い責任感を備え、主体性をもって行動する姿勢を身につけます。
  5. 講義内容の理解を深め、基礎的な研究方法を身につけるための実験、演習あるいはフィールド実習を特に重視します。
  6. より積極的に国際性を身につけることを奨励し、そのような学生のためには、複数の海外大学との学生交流協定を利用した留学を勧め、一定の単位互換を認めます。

本学部では、学生をディプロマ・ポリシーで挙げた点に到達させるために、学科ごとに全学共通科目、専門科目を体系的に編成しています。カリキュラムの体系性については、学科ごとにコースツリーによって示しています。また、各科目の学修成果は、定期試験、レポート、セミナー発表、平常点評価などで評価することとし、その方法はシラバスに、基準および達成度は学部学生便覧にそれぞれ明記されています。

  資源生物科学科 本学科では、農業、畜産業および水産業が抱える諸問題や生物学的諸現象を対象とし、幅広い視点と高い専門性をもって論理的に解決策を見いだしうる人を育成するための教育を行います。1年次から2年次にかけて、資源生物科学とそれに関連した領域の幅広い知識の習得を主眼とした科目履修を行います。3年次からは、植物生産科学コース、応用動物科学コース、海洋生物科学コース、生物先端科学コースのいずれかに分属し、各コースが提供する専門的な科目を主とし、さらにそれらと補完関係にある科目を併せて学修することにより専門知識を深めます。最終年次には研究室(分野)に分属して課題研究に取り組み、研究計画、実験遂行ならびに成果発表の実体験を通して、深い学識と実践力を養います。  

応用生命科学科 本学科では、微生物、植物、動物などの生命がどのような仕組みで生まれ維持されているのかを、化学の視点から分子レベルで理解することを目標にし、そのために必要な知識や考え方を、3年次に重点的に学習させます。それを習得するにあたって、生化学、有機化学、物理化学および分子生物学を基盤科目として体系的に履修させます。3年次には、上記の目標を達成するために必要な幅広い実験技術を習得させます。4年次では、課題研究(卒業研究)を通じて、自ら問題を設定し、解決法を模索し、実験結果を解析する能力を身につけるとともに、研究成果を卒業論文としてまとめ、発信させます。  

地域環境工学科 本学科は、「水・土・緑系」と「食料・エネルギー系」から構成されます。両系とも積み上げ型である数物系・工学系の科目を基礎学としているため、コースツリーに従って順番に履修することを強く推奨します。1,2年次において数学・物理学及び情報学関連の全学共通科目を推薦科目として設定するとともに、両系共通の専門基礎科目を必修科目として設定しています。それらを基礎として3年次以降の専門科目を積み上げると同時に、社会との接点を重視する視点を身に付けることで、知識・思考・技術運用能力を高度化します。大学教育の総仕上げと位置づけられる課題研究では、課題発見・解決能力、プレゼンテーション・コミュニケーション能力などを涵養するため、研究室ごとにセミナー形式で進めます。さらに、各学年に配当された科目群から、最低限修得すべき単位数を設定することで、基礎科目と応用科目のバランスのとれた学修を保証するカリキュラムとしています。  

食料・環境経済学科 本学科では、理解度を向上させるとともに、教員と学生との対話を円滑にするため授業は少人数で実施します。講義内容の理解を深めるため、フィールド実習を重視し、2年次よりフィールド調査の方法論を現地調査により学ばせます。3年次後期から、分野に分属し、演習での学習を通して教員や他学生等との密接なコミュニケーションと相互指導により専門知識を深めながら課題研究の完成に取り組みます。研究成果は卒業論文として発信させ、論文発表会において評価します。  

森林科学科 本学科では、学科の定めるコースツリーにしたがい、森林科学に関連した自然科学、社会科学、およびそれらの統合的分野の学問と知識を習得させるための教育を行います。具体的には、1年次から2年次前期に、学科全体としての基礎科目を、2年次後期から3年次前期に、「フィールド系」と「マテリアル系」の2コースの基礎科目を、3年次後期から、コース別の発展的な科目を履修させます。次いで、4年次に、分属した研究室において、教員の指導や院生との密接なコミュニケーションにより、課題研究に取り組みながら、フィールドにおける調査・解析技術、高度な実験技術、および関連する専門知識などを習得させます。  

食品生物科学科 本学科では、「生命・食料・環境」に関して、特に食に係わる専門科目(食品の製造、食品の安全性、味覚と食感、栄養素の消化・吸収、酵素による分解と代謝、食品成分の生理機能と薬理効果、常在微生物の動態など)を、3年次に重点的に履修させます。これらの科目を習得するにあたって、生化学、有機化学、物理化学および分子生物学を基盤科目とし、1, 2年次に体系的かつ階層的に履修させます。また、食に関する様々な課題に対して科学的な解決方法を提示できるようにするため、1年次に「実験科学」に基づいた科目を履修させるとともに、3年次に上記の4つの基盤科目に関する実験技術を修得させます。さらに、4年次で取り組む課題研究(卒業論文)を通じて、最新の国際的研究動向の理解、および高度でかつ先端的な実験技術の修得により、課題解決能力、ならびに強い責任感と高い倫理性を養い、研究成果を発信させます。卒業論文については、論文発表会において評価します。  

農学研究科

農学研究科では、ディプロマ・ポリシーに掲げる目標を達成するために、各専攻において専門科目の講義、演習、実験を開講し、国際高等教育院において提供される大学院共通科目群の講義とともに、コースツリーやナンバリングに示す体系性や構造のもとで教育課程を編成している。また、各科目について内容詳細や学修成果の評価方法をシラバスで明示している。

農学研究科修士課程

  1. 専攻学術とそれに関連する高度な専門知識を、各専攻が編成した講義、演習、実験により修得させる。国際高等教育院が提供する大学院共通科目群の講義により、専門以外に素養として備えておくべき知識や技能を学ばせる。
  2. それぞれの学生が教員との活発な対話のもと、課題研究に積極的に取り組み論文を作成する  ことを特に重視する。これにより、未解明の問題に対するアプローチの仕方、論理的思考法、各 領域の先端的な知識と実験技術、科学倫理や研究への責任感を学ばせる。
  3. 研究の成果を学会等を通じて発表することを支援し、プレゼンテーション能力やコミュニケーション能力、討論の技術を養わせる。また、国外の文献を読み解くために、英語による授業を積極的に実施する。
  4. 幅広い知識と経験、判断力を持つ学生を育てるため、主指導教員1名に加えて副指導教員を配し、個々の学生のニーズに応えたきめ細かな指導を行う。副指導教員の選定は、各専攻で行う。

農学研究科博士後期課程

  1. 最先端の独創的な課題研究と論文作成を通じて、問題解決の手法、論理的思考法、発展的課題の設定法、科学倫理や研究への責任感をより深く学ばせる。
  2. 自ら主体的に研究を展開し、必要に応じて課題に関連した他研究機関との共同研究あるいは産学連携、地域連携などの社会貢献の経験が積めるように支援する。
  3. 研究の成果を国内外の学会や学術誌に積極的に発表することを支援し、プレゼンテーション能力および語学力を含むコミュニケーション能力、討論の技術をいっそう高めるとともに、できるだけ多く自己の研究を客観的に評価する機会をつくる。
  4. 幅広く奥深い知識と経験、判断力と想像力を持つ学生を育てるため、主指導教員1名に加えて副指導教員を配し、個々の学生のニーズに応えたきめ細かな指導を行う。副指導教員の選定は、各専攻で行う。
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