English
投稿日: 2016-02-23
京都大学大学院農学研究科は22日、インド工科大学カラグプール校(IIT-KGP)との学術・学生交流協定の調印式を、本研究科において開催しました。この学生交流協定により、学位取得を目的としない最長1年間(本研究科の博士課程では延長申請により最大2年間)の留学が、相互に年間2名まで可能となりました。両協定ともに5年間有効で、更新については改めて協議されます。
両機関は、2015年2月に近藤直国際交流委員長・教授(生物センシング工学)らが IIT-KGP を訪問して以来、教員間の研究交流や IIT-KGP の学生に向けた本学への留学説明会などをとおし、協力関係を構築してきました。2016年2月には、近藤教授や藤原正幸教授(水資源利用工学)の研究室で、IIT-KGP 博士課程学生の短期受け入れも始まりました。
こうした交流をより活発にするため、IIT-KGP 農業・食品工学部の Tewari Virendra Kumar 学部長らの本学訪問に合わせ、約半年にわたる協議・調整を経た協定書の調印式が開催されるに至ったものです。
調印式において、Tewari 学部長は「この協定をきっかけとして、更に連携を強化していきたい。IIT-KGP からは、学部生は8~10週間、修士課程学生は4~6ヶ月間といった、行きやすく効果も見込める期間での派遣を検討したい」とし、次のステップに向けた話し合いが行われました。
IIT-KGP の強みについて、Tewari 学部長は「現在18ある IIT 各校の中で最も長い歴史を持つ IIT-KGP は、農業工学・食品工学に特化した部局を持つ唯一のキャンパスでもある。IIT 全体の学部入試はインド屈指の難関で、それを乗り越えた学生のうちこうした分野に進む者はほぼ全て IIT-KGP に来ることからも、その優秀さは折り紙つき。また、協定校への派遣前には十分な準備をするので、研究室などでも即戦力になれるはず」とし、互いに学びのある交流になることへの期待を寄せました。
宮川恒研究科長・教授(生物調節化学)は「国際的な教育・研究活動が盛んな本研究科において、学部生の交流は底上げを図りたい部分だった。この協定をきっかけに、学部レベルも含む IIT-KGP との学生交流・共同研究に弾みをつけたい」とし、更なる交流発展への意志を確認し合い、調印式を終えました。
本研究科は、京都大学と IIT 各校の近年の連携強化において、中心的な役割を担っています。防災研究所・地球環境学堂・理学研究科・工学研究科・東南アジア研究所といった学内他部局との協力、本研究科の主な交流実施担当者である村上章教授(施設機能工学)らによる IIT 各校への働きかけなどを経て、2015年12月には IIT ボンベイ校との学術交流協定が、2016年1月には IIT グワハチ校との学術・学生交流協定が、それぞれ大学間で締結されるに至りました。
左から、藤原教授、Tewari 学部長、天野洋副研究科長※(生態情報開発学)、縄田栄治副研究科長※(熱帯農業生態学)、Kamlesh N. Tiwari 教授、Madan Kumar Jha 教授、宮川研究科長※、Abhilash Kumar Chandel 博士課程学生、Pawan Shyamrao Wable 博士課程学生、近藤教授|※記念品として贈られたショールをまとっての撮影
協定書に署名する宮川研究科長
署名後に握手を交わす Tewari 学部長と宮川研究科長
会談中の訪問者ら
会談中の対応者ら