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導電性を持つ酵素の触媒メカニズムを解明―テーラーメイドな第三世代型バイオセンサの開発に向けて―

投稿日: 2024-05-13

府川江央留 農学研究科修士課程学生、鈴木洋平 同博士課程学生、足立大宜 同特定研究員、宋和慶盛 同助教、北隅優希 同准教授、白井理 同教授、宮田知子 大阪大学特任准教授、牧野文信 同招へい准教授、難波啓一 同特任教授、田中秀明 同准教授(研究当時)らの共同研究グループは、Gluconobacter japonicusという酢酸菌由来のフルクトース脱水素酵素(FDH)について、触媒メカニズムの詳細を明らかにしました。

本研究グループは、本酵素の触媒メカニズムを解明するために、ドッキングシミュレーションや相同性検索による計算科学を活用した変異体を作製しました。その特性の電気化学的評価やクライオ電子顕微鏡観察による構造解析を実施することで、FDHの触媒メカニズムの解明に成功しました。さらに、基質認識機能を持つ重要なアミノ酸残基を異なるものに置換すると、タガトースという別の糖に対する反応性が向上することも発見しました。また、実際の構造と予測構造の間でシュミレーション結果に差異が生じることも突き止めました。以上の成果により、テーラーメイドな第三世代型バイオセンサの開発をする上で、学術的かつ社会的な波及効果が期待されます。

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