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ダイズ根圏細菌のイソフラボン代謝遺伝子クラスターを発見―根圏形成メカニズムの理解や有用物質生産に貢献―

投稿日: 2024-04-25

この度、杉山暁史 生存圏研究所教授、島﨑智久 農学研究科博士課程学生(現:北海道大学助教)、青木愛賢 同修士課程学生、矢崎渉 同修士課程学生、佐藤友昭 同修士課程学生、中安大 生存圏研究所特任助教、矢崎一史 同特任教授、小川順 農学研究科教授、岸野重信 同准教授、安藤晃規 同助教の研究グループは、白須賢 理化学研究所副センター長、増田幸子 同研究員、柴田 ありさ 同テクニカルスタッフIIと共同で、ダイズの根圏から単離したコマモナス科細菌が有するイソフラボン代謝遺伝子クラスターを発見しました。腸内細菌が有するイソフラボンの還元的な代謝経路とは異なり、好気的なダイズ根圏では、イソフラボンは酸化的に代謝されることが明らかとなり、その経路上には新規な中間代謝産物も見出されました。さらに、イソフラボン代謝遺伝子クラスターはイソフラボンを生産するマメ科植物の根圏細菌にも広く見出されたことから、土壌細菌が本遺伝子クラスターを持つことで、イソフラボン生産植物の根圏へ適応することが示唆されました。本研究成果は、植物との相互作用に関わる根圏細菌の新規な遺伝子クラスターを明らかにしたものであり、根圏微生物叢の形成メカニズムの理解や、植物と根圏微生物の相互作用を活用した有用物質生産につながります。

 

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