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シンガポールの高等研究・教育機関関係者らが農学研究科を表敬訪問

投稿日: 2016-10-17

シンガポール科学技術研究庁(Agency for Science, Technology and Research: A*STAR※) Graduate AcademyのAlfred Huan執行ディレクターを含むシンガポールからの来訪団が9月30日、京都大学農学研究科を表敬訪問し、宮川恒農学研究科長(生物調節化学)、および神崎護教授(森林・人間関係学)と対談しました。

対談では、食の分野に関する研究協力の可能性や、学生対象のプログラムについて意見交換が行われました。

先方からは、都市国家シンガポールは農地面積の小ささ等から食料自給率が低く、それ故に国外から輸入した食品の衛生やその汚染解析については主要大学でも重視している分野である旨、報告がありました。また一方で、国内の農業生産を向上させる動きもあり、Nanyang Technological UniversityのYue Chee Yoon副学長からは工場での野菜生産にも関心を寄せていることについて報告がありました。これに対し、宮川研究科長から、本研究科の農業システム工学や生物センシング分野における協力の可能性について回答しました。

また、A*STARが実施する学生向けプログラムについても紹介があり、一例として示された博士課程学生対象の「A*STAR Research Attachment Programme (ARAP)」では、学生が1~2年間A*STARの関連機関で研究をする際、渡航費や滞在費等の助成があることについて説明がありました。Huan執行ディレクターからは、学生が国際的経験により視野を広げることが重要である旨が述べられ、宮川研究科長、神崎教授とともに、シンガポールは欧米諸国より文化的および距離的に日本と近接していることから、学生にとっては挑戦しやすい留学先であろうとの見解が示されました。

また、表敬訪問後、一行はバイオマテリアル研究について木村恒久教授(生物繊維学)と意見交換の場を持ちました。

※シンガポール科学技術研究庁 (A*STAR):シンガポールの法定機関で、2002年に設立されました。基礎研究から応用研究までを対象に、民間部門の研究開発部門、公立の研究機関・研究所、大学・ポリテクニックの間の調整と監督を行います。また、研究に関する提案を評価し、優先順位やニーズなどを判断するとともに、シンガポールの研究機関に対する研究資金の支援等を実施しています。

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対談の様子

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A*STARの取組みについて説明するHuan執行ディレクター

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左から、大澤由実URA、Jin Fa Ho研究員、Huan執行ディレクター、宮川研究科長、Tow Chong Chong Singapore University of Technology and Design副学長、Chee Yoon Yue Nanyang Technological University副学長、神崎教授

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来訪団に研究概要を説明する木村教授