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投稿日: 2015-11-20
動画で見る、新オフィス除幕の様子(外部リンク)
京都大学農学研究科及び地球環境学堂は16日、インドネシア共和国ボゴール市のボゴール農業大学(IPB)ダルマガキャンパスに京都大学サテライトオフィスを設置し、その開所式を IPB とともに開催しました。
IPB は、文部科学省が支援し同学堂が主導する「海外サテライト形成によるASEAN横断型環境・社会イノベーター創出事業」における、本学のパートナー機関にあたります。
同オフィスは、その事業の一環として設置されたもので、本研究科が IPB と協力して管理・運営します。両大学間のダブルディグリー修士課程や、共同研究などに活用されることが期待されています。
開所式には、IPB から Herry Suhardiyanto 学長、Agus Purwito 農学部長を始め、関係する幹部・教職員・学生が参加しました。京都大学からは藤井滋穂学堂長、宮川恒研究科長、家本太郎国際交流センター准教授、藤枝絢子 ASEAN 拠点副拠点長ら12名の教職員が出席しました。
来賓として、ヤンマー株式会社から、同社が2014年に IPB 内に設立した Yanmar Agricultural Research Institute – IPB の松原武夫所長が参列しました。同研究所は、本事業をはじめとしたインドネシアにおける両学の国際・産官学連携に深く関わっています。愛媛大学からは、倉本誠准教授が参列しました。倉本准教授は、近藤直農学研究科国際交流委員長が代表を務める国際プロジェクト*の共同研究者で、インドネシアなどアジア諸国を対象とした調査において本学と密接に協力しています。
Agus 農学部長による開会の挨拶に続いて、宮川研究科長は「これから始動するダブルディグリープログラムは、新サテライトオフィスの目玉とも言える活動。本事業はこれに留まらず、修了後には双方の言語での実務もこなせるようになる人材の輩出も目指すもの。こうした未来志向の試みは、これまで何十年にもわたって築いた IPB との協力関係があってこそ」とし、本研究科を卒業して IPB の教員となった Supiandi Sabiham 元農学部長、Ernan Rustiadi 前農学部長、Bambang Saharjo 前林学部長をはじめとする多くの共同研究者らへの謝意を示しました。
これまでの交流について、宮川研究科長は「農学研究科が部局レベルで締結した学術交流協定としては、IPB とのものが世界で2番目に、アジアでは最も古く、学生交流協定は世界で最初のものだった。これら協定に基づき、土壌・作物学、林学、農村・地域計画学、環境デザイン学、果樹園芸学、生物センシング工学など、幅広い分野で共同研究が盛んに行われてきた」と振り返り、その成果を最大限に活かして農学分野をともに発展させていきたい旨を述べました。
藤井学堂長は、本事業の成功に欠かせない要素として、双方の機関にまたがって活動する教員の雇用制度(クロスアポイントメント)を挙げました。「この制度自体が京都大学で導入されて間もないが、それを早くも海外機関とのプロジェクトにおいて適用しようとしている。海外サテライトの形成は、こうした新しい試みを可能にし、持続させるもの」とし、同オフィスが本学と IPB 間の連携を更に加速し、様々な交流に活用されることに期待を寄せました。
Herry 学長からの式辞に続いて、同オフィスの除幕と披露が行われ、開所式は終了しました。
その後、本事業にかかる様々な契約や取り決めについての協議が、同オフィスにおいて関係者間で行われました。
午後は、京都大学への留学についての説明会が同キャンパス内講堂で行われ、主に IPB の農学部・林学部・農業工学部の学生350名ほどが参加しました。
パネルディスカッション形式での質疑応答では、予定終了時刻を30分過ぎても質問が続きました。時間を気にせず質問ができる場として、IPB と本研究科で共同運営する Facebook グループページの紹介もした上で、約3時間にわたる留学説明会を終えました。
*京都大学融合チーム研究プログラム(SPIRITS)2015年度国際型プロジェクト「90億人の食料生産を担うアジア圏農農畜水産物の蛍光特性データベースの構築」
IPBダルマガキャンパス本部棟
Herry 学長への表敬(本部棟・学長室応接スペース)
(左から時計回り)Agus 農学部長、Herry学長、宮川研究科長、藤井学堂長
表敬後(本部棟内1F)
IPB 農学部
開所式:地球環境学堂の博士後期課程を修了し、IPB 教員となった Andrea Emma さん(右奥)による司会
開所式:式辞を述べる宮川研究科長
開所式後(IPB農学部内)
IPB農学部内に設置された京都大学サテライトオフィス
新オフィス内
新オフィス内:ビデオ会議システム設置予定の会議スペース
京都大学への留学説明会の会場となった IPB 農学部講堂
説明会:受け付けの様子
説明会:近藤国際交流委員長による司会
説明会:宮川研究科長による挨拶
説明会:パネルディスカッション形式の質疑応答