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カナダ・サスカチュワン州バイオサイエンス工業協会長ら、農学研究科を表敬訪問:日加・産官学連携のあり方を模索

投稿日: 2015-11-11

 カナダ・サスカチュワン州 Ag-West Bio Inc. 会長兼代表取締役の Wilf Keller 博士ら3名は9日、京都大学農学研究科を表敬訪問し、宮川恒研究科長(生物調節化学)らと対談しました。

 対談では、Keller 会長が Ag-West Bio について紹介し、同会の会員組織との交流可能性について意見交換が行われました。

 Ag-West Bio は、主にサスカチュワン州政府農務省が出資する非営利バイオサイエンス工業協会で、1989年に設立されました。同会の特徴について、Keller 会長は「サスカチュワン州の農業・経済を発展させるための触媒のようなもの」とし、州内と国外の産官学ネットワークづくりを促進する役割を強調しました。

 同会に参加するカナダの大学との学術・学生交流だけでなく、Ag-West Bio ならではの形として、本研究科の大学院生を両国の民間企業で短期間インターンとして受け入れる可能性や、本学と同協会が両国の民間企業を通じて、協働体制をとる可能性についても議論されました。

 同州と本研究科の強みが活き、互いのニーズも満たす共同研究の分野としては、食品科学(特に農産加工・食環境・栄養)と発酵学が挙げられました。この他、両国における遺伝子組換え作物を取り巻く状況や、消費者の味覚と嗜好に関する研究について、情報交換が行われました。

 Keller 会長は「こうした構想を実現し、情報共有を継続するため、Ag-West Bio が触媒となり、相乗効果を生むようなマッチングの手助けができれば」とし、話が進んだ場合の橋渡しや現地視察について具体的に提案した上で、対談を終えました。

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(前列左から)Keller 会長、宮川研究科長、Nicholas Diamond サスカチュワン州政府経済誘致マネージャー、(後列左から)近藤直国際交流委員長(生物センシング工学)、縄田栄治副研究科長(熱帯農業生態学)、天野洋副研究科長(生態情報開発学)、古川孝司カナダ領事館 商務官(農務・農産食品担当)

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Ag-West Bio の紹介をする Keller 会長

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京都大学の紹介をする縄田副研究科長ら