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カセサート大農学部長ら、農学研究科を表敬:連携の強化と持続可能性を模索

投稿日: 2015-05-13

 タイ王国カセサート大学農学部の Sutkhet Nakasathien 学部長(作物学)らは12日、京都大学大学院農学研究科を訪れ、宮川恒研究科長(生物調節化学)らと会談しました。

 この訪問は、Sutkhet 学部長らの来日に合わせ、近藤直国際交流委員長(生物センシング工学)の働きかけと明石良宮崎大学教授(遺伝資源)の助力により、実現したものです。

 Sutkhet 学部長らは、まず縄田栄治副研究科長(熱帯農業生態学)・白岩立彦教授(作物学)の研究室を見学し、研究内容の紹介を受けました。

 宮川研究科長らとの会談の冒頭、Sutkhet 学部長は「今回の訪問でも既に、縄田先生と白岩先生から、シニア教員としての研究室マネジメントなど、有益な知見を多く学んだ。これまでも盛んに交流してきたが、教員・学生両方のレベルでさらに連携を強化し、より持続可能なものにしていきたい」とし、これまでの交流状況と今後の展望について話し合いました。

 カセサート大学の改組が控えていることに関連して、省庁まで及ぶ学長選考プロセス、自己収入源の確保、敷地・施設の学内割り当ての流動性などについても意見交換が行われました。

 改組に関わらない普遍的な事柄としては、当事者としての大学ランキングの捉え方、ダブルディグリー(2機関から2つの学位)とジョイントディグリー(2機関から1つの学位)それぞれの意義と課題、入試制度の多様化などについて議論されました。

 京都大学とカセサート大学は、1984年に学術・学生交流協定を締結して以来、密な連携を保ってきました。これを基盤とし、農学研究科でも多くの共同研究が生まれました。

 部局レベルでの学生交流も盛んで、2003年のAIEJ/ユネスコ青年交流プログラム、2008年から続く国際交流科目「変容する東南アジア-環境・生業・社会」(2009年2010年2011年2012年2013年2014年)、2013年から日アセアン双方向人材育成プログラムの一環として実施しているサマースクール「京都研修プログラム」(2014年)などをとおした国際教育を続けてきました。

 2014年には、農学研究科とカセサート大学の農学部、カムペンセン校農学部、水産学部、森林学部、経済学部、農産学部で学生交流協定を結びました。森林学部においては、Ponthep Meunpong 講師(造林学)と神崎護教授(森林・人間関係学)をコーディネータとする農学研究科の海外研究拠点を設置するに至りました。

Patchareeya Boonkorkaew 副学部長(運営担当)、Sutkhet Nakasathien 学部長、宮川恒研究科長、Donludee Jaisut 副学部長(国際担当)、縄田栄治副研究科長、白岩立彦教授>
左から、Patchareeya Boonkorkaew 副学部長(運営担当)、Sutkhet Nakasathien 学部長、宮川恒研究科長、Donludee Jaisut 副学部長(国際担当)、縄田栄治副研究科長、白岩立彦教授

Patchareeya Boonkorkaew 副学部長(運営担当)、Sutkhet Nakasathien 学部長、Donludee Jaisut 副学部長(国際担当)
会談中の訪問者ら

宮川恒研究科長、縄田栄治副研究科長、白岩立彦教授、飯島由多加
会談中の対応者ら

カセサート大学構内の新築学生寮を紹介する Donludee 副学部長
カセサート大学構内の新築学生寮を紹介する Donludee 副学部長(左)