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ベトナム国家農大学長、農業省局長、科技省局長ら、農学研究科を表敬:大学運営のヒントを求めて

投稿日: 2014-08-06

 ベトナム国家農業大学(VNUA)農業・農村開発省(MARD)科学技術省(MOST)からの使節団は、先進的な大学運営を学んでベトナムの大学の発展に役立てるため、4日に京都大学の三嶋理晃理事(国際担当)・東南アジア研究所地球環境学堂を、5日に同大学院農学研究科と附属農場(大阪府高槻市)を表敬訪問しました。

 使節団は VNUA の Tran Duc Vien 学長、MARD の Nguyen Minh Nhan 人事局長、MOST の Nguyen Van Lieu 科学技術局長ら8名から成り、うち6名が農学研究科で宮川恒研究科長、縄田栄治副研究科長(国際担当)、松井徹副研究科長(研究担当)と会談しました。

 VNUAは、1956年に農林業大学として創立されて以来、数度にわたる組織改編を経てきました。2014年3月、ハノイ農業大学から VNUA に改名したことに伴い、教育省から MARD に移管され、現在に至ります。

 ある意味では立ち上げ期にある VNUA は、歴史を重んじながらも新たなニーズに応える大学づくりを進めるため、京都大学の組織構造、運営上の自主性の確保、研究と研究を通じた高度な人材の育成に重点を置く大学ならではの成功と失敗、研究と成果発信のための財源と方針、世界大学ランキング対策、ベトナムの大学との学術交流にかける期待を、具体的な関心範囲として挙げました。

 これらと関連する事柄について、宮川研究科長らは、農学研究科における例や取り組みを紹介し、日本の国立大学法人の置かれた状況などを説明しました。

 使節団は、他にも多くの質問を投げかけました。京都大学における予算の推移や特許収入の扱いから、寄附講座の設置や学内外からの監査にまで話は及び、中でも経営協議会の構成と役割について強い関心を示しました。

 宮川研究科長らと使節団は、今後も様々な連携を図っていきたい意向を確認し合い、会談を終えました。

 その後、VNUA の Vu Van Liet 副学長は、専門分野の近い奥本裕教授(育種学)研究室を訪問しました。他の5名は、松井副研究科長による動物栄養科学についてのプレゼンテーションを聴講しました。「ビタミンAと牛肉質の関連」を軸としたプレゼンテーションは使節団の興味を引き、質疑応答には京都産業大学・鳥インフルエンザ研究センター長の大槻公一教授も VNUA の要望により駆けつけ、活発な意見交換が行われました。

Pham Hong Ngan VNUA 獣医学部副学部長、Vu Van Liet VNUA 副学長、Nguyen Minh Nhan MARD 人事局長、宮川恒研究科長、Tran Duc Vien VNUA 学長、Nguyen Thi Lan VNUA 獣医学部副学部長、松井徹副研究科長、縄田栄治副研究科長、Nguyen Van Lieu MOST 科学技術局長
左から、Pham Hong Ngan VNUA 獣医学部副学部長、Vu Van Liet VNUA 副学長、Nguyen Minh Nhan MARD 人事局長、宮川恒研究科長、Tran Duc Vien VNUA 学長、Nguyen Thi Lan VNUA 獣医学部副学部長、松井徹副研究科長、縄田栄治副研究科長、Nguyen Van Lieu MOST 科学技術局長

Pham Hong Ngan VNUA 獣医学部副学部長, Vu Van Liet VNUA 副学長, Nguyen Minh Nhan MARD 人事局長, 宮川恒研究科長, Tran Duc Vien VNUA 学長, Nguyen Thi Lan VNUA 獣医学部副学部長, 松井徹副研究科長, 縄田栄治副研究科長, Nguyen Van Lieu MOST 科学技術局長, 飯島由多加
経営協議会の構成と役割について質問する Vien 学長(左手前)と Lan 副学部長(左奥)